2012/05/13

Dropbox から SpiderOak へ移行する

以前の記事で書いたとおり、Dropbox から SpiderOak へ環境を移行したのでメモ。

なお、SpiderOak に不満があった場合でも即 Dropbox に戻すことができるように、Dropbox のフォルダをそのまま SpiderOak の同期フォルダとして指定している。



SpiderOak は、Dropbox のように同期を全面に押し出したツールとは違い、バックアップが基本になっている。そして、バックアップされたフォルダ同士の同期を取る、という設定の仕方になる。

 

SpiderOakの導入

アカウント登録・クライアントダウンロード&インストールが終わっている前提です。アカウント登録は、すでに SpiderOak を利用している友人などから紹介してもらうと、1GB 増量されて 3GB になるのでお得です。紹介した方も 1GB 増量されるので、きっと喜ばれます。

私からの紹介でもよければ こちらの紹介URL からどうぞ。紹介がいらない方は こちら から。

SpiderOakの設定

最初に書いたように、SpiderOak ではバックアップすることが基本になっています。バックアップしないと同期もできません。

手順は以下のようになります。

  1. バックアップフォルダを指定する
  2. バックアップされるのを待つ
  3. 同期したい別のPCで、同期したいフォルダをバックアップする
  4. バックアップされるのを待つ
  5. 上記1.と3.を同期フォルダとして設定する

インストールするだけで勝手に同期データをダウンロードしてくれるDropboxと比べると面倒ですが、逆に言えば、バックアップだけしたいフォルダや、同期したいフォルダを細かく管理することが出来るということでもあります。

Preferencesの設定

まず最初に Preferences をいじっておきます。



Interface タブでは、以下のように設定しています。同期する目的なので、自動起動(3行目)はチェックしておきます。また、下の方にある「Disable disk space…」もチェックしています。このチェックを外していると、バックアップ対象フォルダを選ぶときにdisk容量を計算しにいってしまうので、非力なPCでは外しておいた方がいいと思います。



Backup タブでは、バックアップ対象から外したい条件を設定できます。今回は Dropbox のフォルダをそのままバックアップしますが、Dropbox が使っているキャッシュフォルダは対象外にしたいので、「Exclude Folders Matching Wildcard:」に「.dropbox.cache」と指定しています。



Schedule タブでは、全ての Frequency を Automatic に変更しています。また、最期のチェックボックスにチェックが入っていない場合にはチェックを入れます。これにより、フォルダ内のファイルが変更されたときに、自動で検出してバックアップ・同期を行います。



その他のタブは今回は設定していませんが、Copy タブでは、暗号化したデータのコピーを指定の場所に保存するよう設定することができます。こうしておくと、いざというときにデータを全てダウンロードする必要がなく、ある程度ローカルから復旧できるので復旧時間を短縮できる、ようです。また、ローカル以外に、サーバ(FTP/SFTP)を指定することもできます。

OKボタンを押して Preferences を閉じます。

バックアップフォルダを指定する

BACK UP タブで、Dropbox のフォルダをチェックします。Dropbox フォルダの中で、特にバックアップする必要がないものは、個別にチェックを外すことができます。

また、上記でバックアップ対象外にした「.dropbox.cache」がチェックできないことも確認しておきます(表示されていない場合には、下画像のように左から3番目のボタンを押すと表示されます)。



フォルダの選択内容を確認して、Saveボタンを押します。するとバックアップ処理が開始されるので、終わるまで待ちます。

同期対象PCでの設定

同期対象のPCにも SpiderOak を導入し、こちらでも同様に Preferences の設定とバックアップフォルダの指定を行います。

ここで、最初のPCでも同期対象PCでも、同じように Dropbox のフォルダを指定してバックアップすることになります。

おいちょっと待て!そしたら Dropbox フォルダ2つ分の容量を消費しちゃうんじゃないの!?

という疑問が当然出てくると思いますが、SpiderOak では、重複防止機能(de-duplication)によって、同じファイルはいくらバックアップしても容量にはカウントされないようになっているため、差分だけがバックアップされます。この辺は 前回の記事 をご参照ください。

以下は、実際に2つのPCの Dropbox フォルダをバックアップした結果です。上段に最初のPC、下段にあとからバックアップしたPCのデータ容量が表示されています。



実データ容量は2.5GB程度ありますが、データ圧縮と重複防止機能のおかげで、消費しているストレージ容量はわずか1.4GB程度で済んでいます。

同期フォルダの設定

2つのPCでバックアップが完了したら、ようやく同期設定を行うことができます。

  • Step 1 of 4: Description

まず、SYNC タブを開き、New ボタンを押します。上段に設定名、下段に説明を記入してNextボタンを押します。



  • Step 2 of 4: Selection

同期フォルダの指定画面です。Sync Folder1 の Browse をクリックし、同期するフォルダを選択して Selectボタンを押します。ここでは、最初のPCの Dropbox フォルダを選択しています。



同様に、with Folder2 では同期するPCのDropboxフォルダを指定します。同期するPCが3台以上ある場合には、下の+ボタンを押して同様にフォルダを指定します。設定が終わったらNextボタンを押します。

  • Step 3 of 4: Advanced (Optional)

ここでは除外する(同期しない)ファイルを指定することが出来ます。普段から「不要だな」と思っているファイルがあるのでない限り、無理に設定しなくてよいでしょう。Nextを押します。

  • Step 4 of 4: Verification

確認画面です。この設定でよければ Start Sync ボタンをクリックします。

これで同期設定が完了し、同期が開始されます。

 

1週間使ってみての感想

ファイルを更新してから検知されるまでの時間が、Dropboxと比べると少し遅いかも?というくらいで、他に気になるところは今のところありません。

はじめのうちは Dropbox を止めずに、両方とも併用していました。そして何度か会社PCの Dropbox を一時的に止めてファイルを追加し、自宅PCで同期が取れていることを確認したりしました。現在は Dropbox を止めて SpiderOak のみにしています。

 

iPhoneのメモ系アプリ(PlainTextなど)で、Dropbox にデータをバックアップしてくれるものがあります。これまではPCからそれらを参照することはあまりなかったので、いざというときはWebから落とせばいいのですが、今後利用頻度が上がるようならフォルダ構成を考えなおして、Dropbox を併用しようかなぁと思っています。

 

参考

昨年のライフハッカーの記事に、SpiderOak を含めたオンラインストレージを比較しているものがありました。「容量と価格の比較」以外の、使い勝手やセキュリティ面についても述べられているので参考になります。

※昨年の記事なので、現在とは異なる内容も含まれています。例えば、SpiderOak の紹介で増える最大容量が50GBと記載されている点など(現在は最大10GBです)。

2 件のコメント:

  1. SpiderOak導入を検討していたので、大変参考になり、ご紹介リンクも使わせて頂きました。

    お陰様で快適にSpiderOakを利用出来ています。
    ありがとうございました。

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    1. コメントありがとうございます!
      お役に立てて嬉しく思います。

      補足ですが、現在では私はSpiderOakとDropboxを併用するようになっています。
      SpiderOakに多くファイルを入れていたせいか、
      更新チェックで稀にCPU使用率が上昇することがあったためです。
      私の場合データだけではなく、開発ツール類も同期していたせいもあるかもしれません。
      (ツールによっては使用中に一時ファイルを吐き出し、終了と同時に削除するような動作をするため、いちいち更新チェックがかかってしまいます。
       除外設定すればいいのですが、ツールを増やすたびに各PCで設定をしていくのが面倒であきらめました。)

      ですので、開発ツールなどの「環境」や個人情報・機密情報を含まない一時的なデータを同期するためにDropboxを使用し、それ以外のデータをSpiderOakで管理するという使い分けをしています。

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